新型コロナウイルス感染時における知的障がい者への対応状況について(神奈川県)

 知的障がい児・者が新型コロナウイルスに感染した場合における対応状況について、神奈川県よりご回答をいただきましたので、掲載いたします。

 当研究所の調査にご協力いただきましたこと、厚く御礼申し上げます。

 また、本調査はクラウドファンディングによる皆様のご支援のもと実施しておりますが、ワクチン接種に関する混乱等により、調査が遅れております。調査の完了まで、もう少々お待ちいただければ幸いです。

【問1】 都道府県として、知的障害者が新型コロナに感染した際に、受入れを行ってくれる病院を確保していますか。(重度の知的障害者等は24時間の付き添い等が無いと平常時でも受入れ を拒否されるため)

【回答】 知的障がい児者専用の病床は確保していませんが、陽性となった方の状況を考慮し、神奈川モデルに基づいて受入れ、搬送等の調整をしています。
http://www.pref.kanagawa.jp/docs/ga4/covid19/ms/index.html

【問2】 重度の知的障害者が感染した場合には、どのような対応を予定していますか。(担当する窓口があるといった回答であれば、その部署の名称と電話番号を教えてください。)

【回答】 陽性となった方の状況を考慮し、神奈川モデルに基づいて受入れ、搬送等の調整をしています。
 また、軽症または無症状であって、障がい特性上、入院が難しく、福祉的ケアが必要な障がい者の受け入れ先として、専用のケア付き宿泊療養施設を県内に1か所設置しています。

【問3】 やむを得ずに家庭内で自宅療養をする際には、行政からどのようなサポートが予定されていますか。

【回答】 LINE による療養サポート、パルスオキシメーターの貸出、配食サービスを実施しています。
 福祉的な支援に関しては、在宅障害者が自宅にて療養を行うこととなった場合においても、国の通知のとおり、障害福祉サービス事業所は十分な感染対策を講じた上でサービスの提供を継続することとされており、県としては感染対策に必要となる衛生資材等に係る経費の補助を行っています。
 また、サービス提供事業所が見つからない場合には、居宅介護等の協力事業所を派遣し、福祉的なサービスを提供する事業を実施しています。

【問4】 重度の知的障害者等を自宅療養せざるを得ない場合、家族の体力や精神に限界が来た場合に、助けを求める部署・連絡先を教えてください。

【回答】 新型コロナウイルス感染症専用ダイヤル 0570-056774
 福祉的な支援のご相談については、お住まいの市町村障がい福祉主管課が窓口となります。

【問5】 施設内で感染者が発生した場合、県や保健所が主体となって、①「施設内の現場職員の補充要員の派遣」、②「感染症拡大防止のための医師等の派遣」 は行われますか。(例:奈良県では、現場支援員の補充や県立医大の医師の 派遣等が行われる)

【回答】

① 福祉施設における応援職員派遣事業により、施設本来の福祉サービスの維持が難しくなった場合、福祉施設からの依頼に基づき、他の施設から応援職員の派遣等を行います。
http://www.pref.kanagawa.jp/docs/ga4/covid19/ms/hybrid_20200526_2.html
② 一義的には、保健所による現地調査となりますが、物資の支援や感染拡大が懸念される場合には、神奈川C-CAT(神奈川クラスター対策チーム)等を現地に派遣し、保健所が行う感染拡大防止対策を支援します。

【問6】 知的障害者を対象としたワクチン接種の開始時期は、いつ頃を予定していますか。

【回答】 知的障がい者に特化したワクチン接種は、予定しておりませんが、迅速なワクチン接種に向けて市町村と連携し、準備を進めています。

以上