施設名:社会福祉法人 北九州市手をつなぐ育成会
部署名:利用者・家族アンケート
都道府県:なし
内容:
私たち家族が困ってること
①子どもの生活リズムが崩れる
2/28から4/7まで学校に行かない日が続いた。日にち感覚や曜日感覚がない我が子は学校を基準として一日の流れを捉えていたこともあり、学校が臨時休校になったことで自分の「当たり前」が機能しなくなりだんだん容易にパニックを起こしやすくなってしまった。不満があるのを上手く伝えられずに始終奇声を上げる・不眠・食欲の乱高下…食べたり食べなかったり…・自分のルール通りにいかないと泣き叫ぶなどが見られた。
(大人でもこの状況に対応できずにイライラする人がいるのだから、知的障害のある我が子が非常時に適応できないのはある意味しょうがないと思う。)
また母の勤務時間の都合上2/28から4/5まで「みらい」に預けていたがこどもはだんだん暴力的になり、ついには事業所の壁をけり破り穴をあけるという事件が勃発。もともと穏やかな性格で他害傾向はなかったのでこれを機に他害が発症するのでは…と両親とも強いショックを受ける。その後の対応・心のケアには相当の期間を要した。
②放課後等デイサービスを断られることに対する苦慮
2/28から3/24までの一斉休校の時点で「たいむ」からは他施設と併用してるお子様はたいむの利用を控えてほしい。とはっきり電話で断られた。こちらの事情はほとんど聴かれなかったが、これに関してはたいむのキャパオーバーなのだろうといつも通り諦念せざるを得なかった。
その後4月の面談を感染症対策の為電話で済ませたい旨がメールされてきた。
電話できる日時をなぜか「書面で」やり取りするとのことだった。
コロナウイルスは紙の上でも1日~3日感染力を保つのだから感染症対策をうたい電話で済ますのならば、すべて連絡はメールにすべきではないか。とその手段をとることの手間にも疑問が残った。
(「たいむ」の施設の利用がないのだから連絡帳に挟むなどの対応がとれず、わざわざ書類を切手を貼って郵送するしかないのだ。)
さらに職員間で報告連絡相談の連携がとれておらず何度も同じ連絡が来たりするなど施設の運営・管理体制に疑問がのこった。結果的に「併用している方は預かれません」という連絡が致し方ないとはいえわざわざ電話で何度も来るのはものすごいストレスだった。
結果的に3/2~4/6まで「みらい」に週5で預けるようになったのだが週5だと「みらい」のスタッフさんの負担が大きすぎるのではないかと感じた。
送迎に来ていただく時、皆さんの顔には疲労があふれており非常に申し訳なく感じた。
4/6から特別支援学校で預かってもらえるようになり「ほっとハウス」も併用できるようになった。「みらい」だけでないことで子どももリズムが掴めたのか小学校に行けたからなのか問題行動が一気に減った。本当にありがたかった。
③自分が、家族が感染したら兄弟児の小学校子どもの事業所にとんでもない迷惑をかかるという大きな心理的なストレス。
特に兄弟児の広徳小学校では4/7から「親が医療機関で働く方以外は預かりはしない。」と通達が来ていた。さらにどうしても預けなければいけない理由を書面で提出しなければいけなかった。そのうえで、男性教諭から電話で直接「本当に預けなければいけないのか。一人で留守番できないのか。学校にも感染のリスクはあるのだから預けるのは遠慮してほしい。」と強い口調で電話があった。
一回ではない、休校期間に3回はあった。これには背中から刺されたような感覚で殊更こたえた。
正直母として仕事は休めるならそりゃあ休みたい。子どもの傍にいたい。だが、入って分かったのだが医療業界、病院はブラック企業よりの体質である。普通の企業なら3人でこなすべき業務を1人でこなすことが恒常化している。つまり一人休んだら連鎖的にほかの人に大きな負担がかかる。つまり冗談でなく病院の業務が滞るのだ。コロナショックで病院は社会的義務として開業が求められている。だからといって事務に特にコロナの手当はつかない。つまり、母としての願いを押し殺して、感染の恐怖に怯えながら、社会的な使命のみで働いてるのである。
なのにその社会代表である小学校から背中から撃たれる。コロナウイルスの特性上そうなるらざるを得ないのは分かっているが、本当にそれがひどいストレスだった。
それが母から子ども、家族に伝わってしまったと思うと本当に申し訳ない。
最後に
言葉のでない我が子は特に母親の精神状態が不安定だとそこに引っ張られて不安定になることが多い、と感じる。
今回のコロナ禍はパンデミックであり、国の機関をはじめそこにかかわる各施設も平等に混乱していた。私も小学校や職場から様々なストレスを受けた。なるべく平静に保とうと努力したが、そのストレスをうまく処理できずにイライラが子どもに伝わってしまった。
この混乱の中で親がフラットな状態を保つのはとても難しいことだと体感した。
通常ならば、助けになってくれる各施設も明日も見えない状態ではそれを求めるのも酷なのでは…とこちらが遠慮して、結果子どもが不安定な状態になってしまった。
(暴力的な態度・壁を蹴り破る・不満があるのを上手く伝えられずに始終奇声を上げる・不眠・食欲の乱高下…食べたり食べなかったり…・自分のルール通りにいかないと泣き叫ぶ)
やはり子どものことを一番に考えるなら「たすけてほしい」との声を上げるべきだった。だが、ストレス下の状態だとその気力も湧かないと痛感した。
普段の状態からこんな風になった時にどうしたらいいか(相談できる人・頼る場所など)をシュミレートしておく必要性を感じた。
この大変な状況でこちらを気遣っていただき臨機応変に対応していただいた事業所や特別支援学校には感謝の念しかありません。ありがとうございました。