施設名:社会福祉法人 下関社会福祉事業団
部署名:下関市こども発達センター はたぶ園
都道府県:山口県
内容:
1 事業所の概要
福祉型児童発達支援センター
はたぶ園:利用定員30名(4クラス)
年少児から年長までお子さんが利用
障害種別は肢体不自由児、発達障害、知的障害が主である
職員構成(40名)は施設長、保育士、児童指導員、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、臨床心理士、栄養士、運転手、看護師が療育に当たっている。
2 当事業所における対応の概要
①2020年1月~2月
一般的な感染症予防対策を実施しながら通常通り業務を継続していた。
②2020年3月~4月27日
市内の小中学校については3月3日から休校措置が執られたが、当施設は市役所の通知に従って感染症予防対策を徹底しながら通常通り業務を継続することとしたが、三密状況を招く一部の行事(卒園式・入園式・交流会等)を一部変更または中止せざるを得なかった。
③2020年4月28日~5月15日
市役所の通知に従って利用者へ利用自粛を依頼し、利用自粛が困難な児童に対し感染症予防対策を徹底しながら支援を継続した。
④2020年5月18日~
市役所の通知に従って利用自粛措置を解除し、感染症予防対策を徹底しながら業務を継続してきた。
※①~④を通じて職員はほぼ通常通り出勤してきた。
3 業務実施上の課題
①感染予防策に関すること
2月以降マスクや消毒用薬剤の調達が困難となり、在庫補充ができなくなった。マスクは価格が高騰していた中で発注をしたものの納入まで1か月以上を要したため、納入できるまで職員個人の物を業務でも使用するよう依頼したほか、法人内で手作りされたマスクや好意により寄付されたマスク等を活用してきた。消毒用薬剤についてもアルコール系のものは調達困難だったため、家庭用塩素系のもので対応した。
②職員の負担
障害児への直接支援という業務の特性上、利用児とは常に接触や至近距離での支援が避けられず、三密状態に近い感染リスクが高い状態での業務で、肉体的にも精神的にもストレスがたまる状況が続いた。自身の子どもの見守りのため休業する職員は少なかったが、保育所や児童クラブ等での感染を常に気にしながらの業務でストレスが高まっていた。
③利用者への影響
大きな節目となる卒園式や入園式なども変則的な形でしか実施できず、利用者に複雑な思いをさせざるを得なかった。
また業務は出来るだけ通常の形で実施したかったが、保護者参加型のものは中止するものもあったり、三密状況を回避するため内容を変更したプログラムもあったりして、療育の質の確保の面で影響があった。
これらに加え、自粛期間中は利用児も保護者も生活リズムが乱れ、双方にストレスがたまっていたようだった。特に利用児については、障害の特性から気持ちの切換えが難しい子が多く、保護者にも利用児にも大きなストレスとなっていたようだった。